用語でひもとく
江戸文化

長屋ながや

江戸の町人の多くが暮らした、一棟の建物を壁で区切った集団住宅のこと。間取りは「九尺二間」と呼ばれ、入口の小さな土間とかまど、約4畳半の居室という限られた空間であったが、井戸やトイレ、ゴミ箱などを住民全体で共有した。お互いに顔が見える距離感の中で、日常の助け合いや防犯・防火の協力だけでなく、密接なコミュニケーションを通じて情報や話題が行き交うコミュニティが育まれた。こうした相互扶助と人々の繋がりが、江戸の良好な治安や豊かな文化や情報網の基盤となった。